ホソオビアシブトクチバ
バラ栽培における害虫「ホソオビアシブトクチバ」とは?
ホソオビアシブトクチバは、バラのつぼみを食害し、葉っぱを食べることで栄養を得るガの幼虫です。
具体的には、バラの葉や花に付着して、そこから汁を吸って生きています。
その結果、バラの葉には小さな白い点が現れ、葉が枯れたり、花が萎れたりすることがあります。
これにより、バラの花が美しく咲くことができなくなるだけでなく、バラの生育そのものにも影響を与えることがあります。
ホソオビアシブトクチバは、特に暖かい時期と夜の時間帯に活発に活動し、バラの生育や美しさを損なう恐れがあります。庭園や公園のバラにも被害が報告されています。
1匹見つけたとしても、何匹かその周りにはいるはずですので、毎日観察をして変化に気づきすぐ対応することが大事です。
ホソオビアシブトクチバの特徴と見分け方
この害虫の体長はわずか1〜2mm程度で、細長い体型をしています。また、色は黄色から緑色で、長い触角や脚を持っています。見分け方としては、葉の裏側に白い粉状のものが付着していることがあります。
幼虫は葉っぱの裏側にある綿毛状のもので覆われ、白色に見えます。見分け方としては、ホソオビアシブトクチバは体長が3mm程度で、細長い形状をしており、薄灰色の体に茶色の斑点があります。パッと見た感じだとどこにいるか分かりません。茎を利用してカモフラージュします。(以下画像)
手で葉をどかしてみたり、見えない茎の部分をのぞいてみたりして、観察をくりかえします。
バラ栽培におけるホソオビアシブトクチバの駆除方法
手作業
まず、手作業での摘除が最も簡単かつ安全な方法です。
方法はシンプルで、害虫を見つけたら手で摘みポイっとするだけです。
殺処分
見つけたら殺処分をしています。
ガーデニング用手袋で虫をつかんで水をためたバケツにいれてしまいます。
元気が良くバケツの内側面を上ってきてしまうときは、
1/4くらいの水を入れたペットボトルに入れ、上手く弱らせて処分します。
1匹見つけたら他にもいるはずなので、もう一度点検することをお勧めします。
その翌日も注意深くみても良いかもしれません。
防虫ネット
防虫ネットは、害虫をシャットアウトすることができます。
バラの数が多い場合は手間がかかるため、防虫ネットを使うことも検討しても良いかもしれません。
その際は、バラに対応したサイズは良く確認してから購入し、定期的に点検することで、防虫ネットが破れていないかや、害虫がネット内に侵入していないかを確認することが大切になります。
薬剤散布
手っ取り早いです。有機栽培志向の方には抵抗があるかもしれませんが効果的です。
おすすめは住友化学園芸のオルトラン液剤です。
効果が高く即効性があり、液剤で散布しやすく、微量でも効果があるためコストパフォーマンスも高いと言えます。
ただし、オルトラン液剤は強力な殺虫剤であるため、使用方法には注意が必要です。正しい使用方法を守り、安全に使用するようにしましょう。
例えば、オルトラン液剤を使用する場合は、風のない日に液剤を散布するようにし、散布後はしばらくはその場を離れ、十分に乾燥させることが必要です。
殺虫剤を使う場合はバラにダメージを与える可能性があるため、予防対策も重要で、バラに十分な栄養を与えることも必要になります。